2004年9月13日 純愛ドラマ とりとめもなく あれこれ

 先日、テレビ版「世界の中心で愛を叫ぶ」が最終回の放送を終えた。それより、何週か前にはNHK地上波の「冬のソナタ」も最終回を終えた。最終回を見終えたあと、我が愚妻はため息をつき、「ああ、これで土曜の夜の楽しみがなくなってしまった。」と嘆いている。しかし心配するな我が妻よ10月からはまた別の韓国ドラマが放映される。

 事故を起こして都合よく記憶を失ったり取り戻したり、実際あるわけないじゃん。出会ってはいけない人が同じレストランで気まずい時に必ず出くわすのも、「んなわけないだろう。」と突っ込みを入れながら、ついつい引き込まれて見てしまうのも、妙な魅力である。結ばれるべき2人に次々と試練がおそいかかるのは、次々と強敵が登場する「キン肉マン」にも通じ、ある意味マンガ的でもある。

 芸術賞をもらうような、見る人の想像力を要求するような難解な作品よりも、見え見えの分かりやすさで、気楽に楽しめるのが人気の理由であろう。
 俳優さんも主婦には大人気である。それぞれ松任谷正隆さんと東ちずるさんのように見えてしまったりもするのだが・・・

 テレビ版「世界の中心で愛を叫ぶ」も悪くはなかったが、ヒロインが若くして白血病に倒れていくテーマはかなり昔からある恋愛ドラマのパターンで、基本的には結論が見えている、若い人たちには新鮮に感じられるかもしれないが、小生の年齢になると、高校生の純愛は「うーむ、ちょっとね。」と感じてしまうのである。
 もしも、何か特効薬ができて、それを使うと命は助かるけど、記憶が無くなるなんていう展開になると「冬ソナ」的になるのかもしれない。
 我々大人にはもう少しドロドロの方がいいんだけど・・

 ドロドロといえば、だいぶ昔になるが「失楽園」は映画版、テレビ版共に楽しめた。最初の場面で主人公の友人が「人生の中で本当に燃えるような恋をしてこなかったのが悔やまれる。」と言い残して、病に倒れていくシーンがなぜか印象に残っている。

 本当に燃えるような恋をした人がいったん何パーセントいるのでしょうか。ドラマ的に言わせてもらえば、次々と試練がおそいかからないと燃える恋にならないと思うんですが、でもそんな面倒な恋なんていやでしょう?「家族の反対もなくすんなりと結婚して、それ以上なにが欲しいんだ?」となりますが、日常からかけ離れたドラマを見ながら、気分転換を図るのが一番の幸せなのである。ドラマのようなこと自分でやっちゃあいけません。あれはマンガの世界の話ですから。

 ここで、うんちくをひとつ、映画版「失楽園」で主人公が密会する場所として当社近くの埼玉芸術劇場がロケ地として使われています。中央付近の斜めガラスのある円形の場所でヒロインの黒木瞳さんが役所広司さんと出会うところがきれいだったのが印象に残っています。同じ場所に立ってみたこともあります。小生もミーハーなんでしょうか・・