2004年9月16日 革命の夜明け前

 革命家たちは夜明け前にもっとも輝かしい夢をみる。夜が明けたら静かに伝説になり姿を大衆の中に埋没するがいい。夜が明けても更なる夢を見続け、栄光にしがみつくのを恥じるのが革命家ではないのか。

 テロリストは夜が明け、夢が覚めるの恐れたのか、永遠に夜明け前の夢を見たいのか、地球の自転を止めんばかりに暴力と殺戮を繰り返す。もう、それでしか自分のアイデンティティを保てないのか。死して己の存在が消えてもアイデンティティがあると思う幻想から解き放たれることはないのだろうか。

 人間を英知を超えた神から導かれるなら、その神とは人間の作り出した象徴的存在であることも理解しなくてはならない。

 残念なことに、解決方法は見当たらない。始まりのきっかけは強引な居住地域の線引きや、民族の弾圧、宗教の違い、管理統轄と利益の没収などから来ている。悲しいことかもしれないが、テロが解決方法ではない。そんなことは本人だって分かっているにちがいない。分かっているがこの気持ちを暴力でしか発散することができない。
 我々は、彼らの気持ちが落ち着くまで、静かに待つしかないのだろうか。
 あるいは人類共通の難題として、神が彼らを存在させ、解けない問題を問いかける、最低のいたずらを楽しんでいるのか。もし、そうだとすれば、問題を解決を放棄するのがいいのだが、放棄することができないのが難題なのである。
 もう一度、始まりのきっかけに立ち返り、ひとつひとつを解決していくしか方法はないのだろう。