まわりまわって・・・

 
北海道夕張市が財政破綻という。確かに産業的にあまり振るわない中に人気がいまいちのテーマパークで、そこに消費する維持費が入場者の売上金額で追いつかないという。 このような事例は社会保険のグリーンピアとか問題になっている。つまり税金のムダ使いと云われているわけだが。ちょっと考えてみると、この経費とは何かと考えると例えば光熱費、中で働いている人の給料(本当にきつい零細企業なら給料払えません),設備の保守費用などよく言えば雇用であり、地元企業への仕事発注と考えられなくもない。
 札束に火を付けて燃やしたのでなければ、お金はどこかに回っている。グローバルに考えれば「しょうがないか・・」ちょっと甘いですか?

 さて、人気小説の翻訳家がスイスに居を構え税金をスイスモードで日本より割安に済まそうとした。つまり儲けたお金に税金がかかるわけだが、スイスの方が課税率が少ないため、そちらに移転したわけだ。ちょっと待ってください。
 貴方は日本の子供たちにいっぱい本を買ってもらって儲けたんだから、もし税金を払うとしたら、多少高くても日本に還元するのが筋ではないの?その税金が子供たちの教育環境の整備に役立てたらとは考えなかったの?

 同じような理由で、会社を香港に移しちゃった投資ファンド会社もありましたね。日本で儲けたら、日本で税金おさめて欲しいですね。

 小生大学生のころ、家が火災で焼失したことがあった。その日の夕方にはどこからか毛布が支給されてきた。自治体からの支給で、もとは税金によるものだろう。3月とはいえまだ寒い夜にその毛布は暖かかったことをおぼえている。そのとき「誰かが税金払ってるから、こんなとき助けてもらえるんだな。」と思った。
 免許をとって初めて車で道路に出たとき、「このりっぱなアスファルトの道をただで走っていいの?」と思った。
 この道路は大勢のどこかの誰かがお金を出し合って作ったものだと考える。

 決められた日に決められた場所にゴミを出せば、知らぬ間に回収され町は清潔に保たれる。これも皆で少しずつお金を出し合ってインフラ整備した結果だ。
 幸いなことに日本は犯罪も少なく、安全で清潔な環境を実現している。
 このような、快適な日本のリソースを使って稼いだなら、税率が高いといって簡単に外国に会社を移すなんていかがなものかと思うのだが。