不純な動機

 ビジネスを立ち上げるときの動機と言えば「人の命を助けたい」と思い医者になる。
とか、大好きな子供たちに囲まれ、将来立派な社会人になることを助けたいという
動機で教師になる人も多いだろう。車が好きで自動車会社、ケーキが好きでケーキ屋
さん。パソコンが好きでパソコンショップなら理屈は通る。しかしながら「これおか
しいだろ!」と思う動機がある。お医者さんはお金持ちに見える、だから単なる金儲
けのために医者になるという動機の医者だったらたまったものではありません。

 介護保険制度は1997年に国会を通過し2000年4月から施行されました。
当時は「ふーん」と関心もなかったが、「なんとか介護」とかおびただしい数の介護
事業者が雨後の竹の子のごとくわが町でも現れた。例えば、昔からお年寄りへのサー
ビスやボランティア実績があれば理解できるが、どうみても本業と何も関係のない会
社が今日から「○○介護センター」でございます、と始めたものだから小生は
「なんだこいつら。」とはなはだ細い目をして見ていたのであります。

 同時に介護資格を取らせるためのスクールもずいぶんできた。ピンキリだとは思う
がこの介護事業者たるは、どうも、介護する人を見つけると介護報酬というものを厚
生労働省からとれるようだ。健全にやっているところがほとんどだとは思いたいが、
いやらしい見方をすれば、激安のバイト的介護士または卵を派遣して、年寄りと国か
ら金をひっぱってくる仕事だと言ったら叱られるだろうか。しかし、先の話の流れ
として、どう見ても本業と関係のない会社が急に2000年に事業を始めるのは
不純な動機がなかったとは言い切れないだろう。あくまで「個人的な感想です。」

 おおきなくくりでいえば介護士の「人材派遣業」である。この人材派遣業なるビジ
ネスモデルを小生好きではありません。人材を派遣して上前をピンハネして自分は
何もしないというイメージがあります。「個人的な感想です。」なにもしてないならピン
ハネ率を限りなく0にしてほしいものです。派遣される人間がギリギリの低賃金で
働き、上前をはねた人間がガッポリ大儲けするようではバランスがおかしいでしょう。
「ワタミさんとかパソナさん どうなんですか?ぶっちゃけたところ?」

 もしかすると、介護事業者がおおかたこのシステムだとすれば、そりゃあ介護士たち
は仕事のやる気は出ない。従って資格取得者はいっぱいいるのに、仕事につかないと
いう今日の現象につながるのではないだろうか。こんなことをいうと小生はいわゆる建て
前の共産主義者のように聞こえるかもしれませんね。「働く労働者にもっと分配を!」
 トランプが大統領になるはずだよ・・