すごい本読んじゃいました。

 以前から、イスラム研究者 飯山陽さんの書籍を読んで
見たいと思っていたのだが、このたび「イスラム教再考
18億人が信仰する世界宗教の実相」
読んでみました。ま
だ半分くらいだが、これはすごい本だ。2021/02/28発売な
ので、内容も最近の事件を網羅している。イスラム教徒で
あっても過激な原理主義者から世俗派まであり、ひとくく
りにまとめたくはないが、まぁ一言で言えば「あかん!こ
れ完全なカルトじゃん!」と言わざるを得ない。特に女性
に対する人権蹂躙はひどすぎる。

 例えば、「ゆきぽよ」とか「みちょぱ」のような派手な
メイクの美女、ウエーブのかかったフェロモン放出の長い
髪をなびかせながら、元カレのクズッぷりを話題に笑いネ
タにしながらワインを飲む。これはイスラムの世界では
アウト事項満載で、完全アウトである。一応アウトと言っ
てるが、つまり死刑なのだ。しかも執行するのは父親や兄
弟である。自分の育て方が悪かったのでこんな娘にしてし
まったという引責なのだろうが、同じ人類としてこれほど
の残酷なことが許されるのだろうか?我々の国では公に尽
くした重鎮でさえ「女性は話しが長い」と言葉を切り取ら
れ、逆に職を辞さざるを得なくなった現実とは真反対なの
である。

 宗教的に強姦は死刑、それはまあいいとしよう。しかし
彼の世界では強姦事件が多発している。これはどういうこ
とかというと、イスラム以外の宗教の人、例えば髪や顔を
隠すヒジャブを付けていない女性は、奴隷か、娼婦とみな
され強姦されても仕方がない「そんな恰好をしているのだ
から」という救いようのないコーラン解釈。相手が奴隷や
異教徒であるならば、お金を払えば存在を認めてやろうと
いう屁理屈は自由主義の人間には理解不能。

 「人権が」「女性が」と言っている連中はこっちを問題
にすべきであろう。でも言うわけがない。相手が悪すぎる。
 下手を打てば、自分が「アウト」される。反撃してこな
い相手に対してだけ徹底的に攻撃するのは「人権派」の習
性で、要するに「イジメ」のシステムを忠実に守っている。

イスラムが世界に18億人いると思うと、なにか絶望的
な気分になる。この本を読みだしてから、タイミングが良
かったのか悪かったのか、タリバンがアフガニスタンを制
圧したとのニュースが飛び込んできた。タリバンとは元の
意味は「学生」、学生とは「イスラム神学生」である。
 ほぼイスラム原理主義者である。中国語に翻訳すると
「紅衛兵」である。となれば、コーランは「毛語録」か。
原理主義者とはあくまでも現代法律ではなくイスラム法に
に基づいた行動を基本とする、つまり現代から中世に先祖
帰りしているような状態なのである。街角には機関銃を持
ったタリバンがたむろしている、この恐ろしさは現地の人
なら骨身に浸みるほど分かっているのだろう。狂ったよう
に国外脱出を試み、空港、道路は大混乱を起こしている。

 イスラムに入信するのは自由、しかしやめる(棄教)のは
死刑。当たり前だがここから文化芸術が花開くことはない。
 フセイン時代のイラクでは世俗派として、女性の医師や
教員が徐々に活躍の場を広げてきたのであるが、ここへ来
て時計の針は逆戻りしていくのだ。
 
 いち早く中国は、タリバンの制圧したアフガニスタンを
認めているようだ。カネの力で押さえるのだろう。しかし
理屈でどうにもならない世界はカネだけでどうにかなるも
のではないだろう。作物のとれない過酷な環境で食料もま
まならない、そんな現世が貧しくて悲惨であればあるほど、
ありもしない死後のパラダイスを信じさせることができる
のだ。
 しかも毎日五回もお祈りし、ラマダンと称する断食で空
腹を上塗りしている状態だから洗脳は溶けない。人の言葉
は届かないだろう。

 我々には触れてはいけない存在があると考えるしかない
のかもしれない。イスラム移民を受け入れたフランスや北
欧の悲劇を他山の石として勉強すべきである。当初の本を
我々は全員読む必要があるだろう。

参考動画サイト